昨日、九段下の科学技術館で行われた木造耐震診断講習に1日行って来ました。300人の定員は満員でした。建物の安全性が重要視されてきた証拠でしょう。とても良いことだと思います。講習内容は、構造設計の専門家からすると簡単な基本的な内容が多かったです。主に意匠設計(デザイナー)に向けた講習だったようです。
木造住宅は、当然ながら日本で最も多い住宅です。また、新しい耐震指針に沿って設計されている住宅が少ないのも事実なので、大地震時に住宅の倒壊危険性の高い住宅が無数にあるということは、木造住宅に実際に住んでいる方々各々が認識しなければならない重大な事なのです。
どうしても、建物の安全性というのは、事が起きてからでないとピンとこないというのが正直なところだと思いますが、ハッキリ言いますがそれは愚かなことです。
人は、体調が悪くなったら、病院に行きます。
軽度のものであれば、すぐ治りますが、重度のものは手遅れというケースもあると思います。
建物は、普通に生活していても不具合に気づくことはほとんどないので手遅れになってしまいます。だから、大地震に被災されて亡くなった方々の大多数が木造住宅の下敷きになってしまうんです。
建築物の耐震基準も日進月歩進化しています。裏を返せば、まだまだ分からないことが多い分野なので古い基準で設計された建物は現行基準を満足していない建物ということになってしまいます(既存不適格建物などと言います)。
大地震は、今起きてもおかしくない状態になっていると言われています。
命さえあれば、壊れたものはなんとか復興できると思います。
木造住宅に住まれている方々は、是非耐震診断をしてください。
お年寄りをねらった悪徳リフォーム業者のせいで、耐震診断をしたほうがいいと言うと、「うちは、間に合ってます」のようなセールスお断り的な扱いも多々あるようです。
悲しい話です・・・
費用がネックになっていて、耐震補強をしたいけどできないという方もいるのかもしれません。
ただ・・
体を、雨風から守ってくれているのが家です。暑い日ざしから守ってくれるのが家です。
壊れてからでは、遅いんです。
今回の講習で、誰にでもできる簡単な耐震診断というものがありましたので、やってみてください(複写して掲載すると著作権の問題があるかもしれないので、文章のみを簡単に掲載します。分かりにくい点がいくつかあるかもしれませんがご了承ください)。
■耐震診断問診表
(各項目の選択肢のうち当てはまる点数を加算していってください。)
注1).ハウスメーカー独自の手法で設計されたものは診断の対象外となることがあります。
注2).地盤条件については、考慮しないので別途専門家にご相談ください。
1.建てたのはいつ頃ですか?
・1981年6月以降。・・1点
・1981年5月以前。・・0点
・よく分からない。・・0点
2.いままでに大きな災害に見舞われたことはありますか?
・大きな災害に見舞われたことがない。・・1点
・床下浸水、床上浸水、火災、車の突入事故、大地震、崖上隣地の崩落などの災害に遭遇した。・・0点
・よく分からない。・・0点
3.増築について
・増築していない。または、建築確認など必要な手続きをして増築を行った。・・1点
・必要な手続きを省略して増築し、または増築を2回以上繰り返している。増築時、壁や柱を一部撤去するなどした。・・0点
・よく分からない。・・0点
4.傷み具合や補修・改修について
・傷んだところはない。または、傷んだところはその都度補修している。健全であると思う。・・1点
・老朽化している。腐ったり白蟻の被害など不都合が発生している。・・0点
・よく分からない・・0点
5.建物の平面はどのような形ですか(主に1階の平面形状に着目する)?
・どちらかというと長方形に近い。・・1点
・どちらかというとLの字、Tの字など複雑な平面。・・0点
・よく分からない・・0点
6.大きな吹き抜けがありますか?
・1辺が4m以上の大きな吹き抜けはない。・・1点
・1辺が4m以上の大きな吹き抜けがある。・・0点
・よく分からない。・・0点
7.1階と2階の壁面が一致しますか?
・2階外壁の直下に1階の内壁または外壁があるまたは、平屋建てである。・・1点
・2階外壁の直下に1階の内壁または外壁がない。・・0点
・よく分からない・・0点
8.壁の配置はバランスがとれていますか?
・1階外壁の東西南北どの面にも壁がある。・・1点
・1階外壁の東西南北各面のうち、壁が全くない面がある。・・0点
・よく分からない。・・0点
9.屋根葺材と壁の多さは?
・瓦など比較的重い屋根葺材であるが、1階に壁が多い。または、スレート・鉄板葺・銅板葺など比較的軽い屋根葺材である。・・1点
・和瓦、洋瓦などの比較的重い屋根葺材で、1階に壁が少ない。・・0点
・よく分からない。・・0点
10.どのような基礎ですか?
・鉄筋コンクリートの布基礎またはべた基礎、杭基礎。・・1点
・その他の基礎・・0点
・よく分からない・・0点
ご苦労さまでした。
■判定
10点・・・ひとまず安心です。勘違いもあるかもしれませんので、念のため専門家に診てもらいましょう。
8〜9点・・・少しでも不安な部分があれば、専門家に診てもらいましょう。
7点以下・・・心配です。すぐに専門家に診てもらいましょう。
結局全部、専門家に診せましょうという結果にはなるのですが(汗)、たしかに建物は実際見ないと分かりません。。この診断は、木造住宅に住んでいる方に建物の安全性に対する危機感を持ってもらえればそれで十分です。
本当に詳細に検討するのであれば、以下の資料が最低必要になります。
・設計図書(設計図・・構造図が重要)
・地盤調査資料
・確認申請資料(検査済み証含む)
ちなみに、テンポールの設計部で耐震診断をするとしたら参考までに平均的な費用は、
・外観のみ(非破壊)で診断(1日)・・・5万円程度
・設計図書がある場合の診断(日数は規模による)・・・15万円程度(一般的な2階建て木造住宅)〜規模により見積り。
上記程度になるかと思います。
高いと感じる方と、この程度ならと感じる方がおられると思います。診断は、新規の設計より手間がかかる部分がありますので費用を安くするのは難しいです。国の助成金などの制度があれば良いのになぁと思います。というか、あるかもしれないのでちょっと調べてみますね。ご存知の方がいらしたら教えてください。
個人的には、費用よりまず安全性の確認を優先して頂きたいと願うばかりです。。




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