これから、不定期ですが建築士制度に関して自分なりに思うことを連載していきます。
生意気なことも書いちゃうかもしれませんが、宜しくお願いします。。
「一級建築士制度を考える」
1.建築士と建築家のちがいはなに?
みなさんは、建築家にどのようなイメージを持っていますか?
もしかしたら、某人気テレビ番組のようなイメージを持っている方も少なくないかもしれません。
「・・・そのときタクミは・・・」
というナレーションとともに、奇抜なアイデアを自らのこぎり片手に木を切ったり、ドリル片手に穴を開けたり。。
「・・・なんということでしょう・・・」
・・・
どの番組かお分かりでしょうか??
この番組、エンターテイメントとしては面白いなあと思います。
ただ、わたしは5年間の実務経験で、自ら木を切って階段を作る建築家を見たことがありません。
こんな芸当ができる起用な建築家さんも世の中には何人かはいると思います。
でも、基本的に建築家は「もの作り」のプロではありません。
あくまでも、設計のプロなのです。
ですから、もの作りに関してはプロの職人さんにお任せして、意図したものを作るための的確な指示を
図面などを用いて行うのが建築家の仕事です。
この番組を見た方は、
「建築家ってすごいなぁ」と思われたのではないでしょうか?
書いている私自身、「こんな人いたらすごいなぁ」と思いました(笑)
大部分は、テレビ上の演出と考えてよいと思われます。
この際、建築家についてこの番組のイメージが強い方は一切の思い込みを捨ててください!
そうしたら、やっと本題に入れます。。
幼稚な質問ですが、
建築士と建築家はどちらがすごいと思いますか?
建築とは全く関係のない仕事をしている友達数人に聞いてみました。
すると、
「資格をとった建築士が、建築家を目指す!」といったイメージがあるようです。
なので、
建築家>建築士 といったかんじなのでしょう。
間違っている訳ではありませんが、
ただ、これだけだと建築士はみな建築家を目指しているようにみえます。
それは違います。
一級建築士の合格者の職業別の割合を見てみると、過半数は建設業勤務者です。
建設業つまりゼネコンの設計部もいれば工事部もいれば積算部など様々な分野の方々です。
30万人以上と言われる一級建築士の過半数はゼネコンに在籍していることになります。
ゼネコンに入社してはじめから設計部に従事できる方は、極めて少数だと思われますので、
大多数は工事部(現場監督など)の方々だと思います。
建築士と建築家はどちらがすごいか?
実は、この質問に答えはありません。。
建築士とは、
あくまでも試験に合格した有資格者(二級建築士、木造建築士も含む)の総称なので、設計をしている人もいれば、現場監督をしている人もいれば、不動産会社の人もいれば、保険会社の人もいれば、商店経営者もいます。資格はとったけど、ペーパー資格者という方も多数知っていますが、その人は建築士ではない!とは言えません(国が認めた資格なので・・)。
つまり、建築士には設計を本業としない方々がたくさんいます。
また、設計を本業としている方でも必ずしも設計が得意とは限りません。これは、医師免許を持っているからといっても名医と言われる人は少ないことと同じです。
まぁ、これはいろいろな業界でも当てはまる話なので当然といえば当然のことですね。
建築家とは、
これは、ちょっと簡単ではないですが、
自称建築家の方もいるでしょうし、自分が設計した建物が雑誌などに取り上げられて
建築家と呼ばれるようになった方もいるでしょう。
つまり、建築家はメディアが作り出したものです。
なので、建築家に資格は不要です。
実際、有名建築家がすべて建築士ではありません。
じゃあ、なぜ有名建築家は雑誌に掲載されるような大規模建物を設計できるのか?
それは、管理建築士(主に一級建築士)という人が、その建築家事務所に別にいるので、
建築家自体は資格を持ってなくても良いのです。
奇抜なデザインなどのアイデアを建築家が造り、管理建築士が具体的な設計をする。
というような仕事の仕方でも全然構わないわけです。
有名建築家は、ある意味芸能人みたいなものです。建築家になりたいという若者は結構多いですし、女性にもかなり人気があります。そういう意味で、建築家が果たしてきた業界に対する功績は大きいと思います。
ただ・・
実務経験を経て感じたのは、メディアを通じて見る建築家の姿は偏っているということです。。
私も、建築家には憧れがあります。
ただし、それは「いわゆる建築家」ではありません。
「建築ばか」という意味で「建築家」と呼ばれたいという願望があるんです。
建築業界の人気を牽引してきた「建築家」。
しかし、耐震偽装問題以降その「建築家」像が揺らいでいます。
・建築士が必ずしも設計が得意なわけではない。
・建築家は建築士でなくてもよい。
この上記2点は、一級建築士制度の根底にある問題を多く含んでいると思います。
どこが問題なのか?
それは、具体例を用いて今後詳しく取り上げていきます。
次回は、
「元請と下請けの力関係」というテーマで、
「建築家」主導の建築業界の欠点について書いていきたいと思います。




日本建築家協会のウェブサイトに建築家の定義が書いてありました。
正直、、ちょっと???です。。
日本建築家協会(以後、家協会)については、当然以前から知っていたのですが、ちゃんと内容を見たのははじめてです。
おそらく、家協会会員の方々は、わたしの私見には批判的かもしれないですね。。
今回の、一級建築士制度改正の際にも家協会と建築士会は人数が多いので多数決になると彼らの意見が通りやすい傾向があったと思います。JSCAのコメントにありましたが、今回の制度改正案も彼らの利権は守られるような案にとどまっていると思えてなりません。
以前にも、書きましたが、今回の一級建築士制度改正について意見を取り入れなければならないのは、「少数派」の意見です!(少数派=下請け、多数派=元請け)
ちなみに、家協会が監修する建築工事標準仕様書に基づいて監理をすると、現場は多少金額的に節約できるそうです。つまり、基準が甘いのだと思います。良いのでしょうかね??