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地震のはなし

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朝方、関東で地震がありました。

千葉県で震度4、東京、神奈川は震度3くらいでした。
(ちなみに、わたしは横浜在住なので震度3でした。かなり揺れました。。。)

構造設計が専門なので、ここでちょっと地震のはなしをしてみます。

地震があると、みなさんはテレビをつけて地震速報で「震度」を確認しますよね?
そもそも「震度」ってなんでしょう??

じつは、わたしも良く分かりません。。
「震度」は、とても漠然とした基準だと思います。

わたしの中の「震度」はたとえばこんな感じです。

震度3・・・揺れるけど大丈夫
震度4・・・かなり揺れるけどまぁ大丈夫
震度5・・・怖いくらい揺れるけどなんとか大丈夫
震度6・・・死ぬかと思った、ガラスが割れた
震度7・・・パニック!!、大被害

といった感じです。

大きめの地震が発生した場所で構造設計した建物があったりすると
翌日は電話がかなり鳴ります。

「この建物は震度xxまで大丈夫なの?」
「廊下にひびが入ってるけど、大丈夫?」
「アスファルトに大きなひびが入ったけど、建物は平気?」
などなど。

阪神大震災や、新潟地震のような巨大地震の場合は別ですが、
ひび(クラック)に関しては、大抵の場合は全く問題ない場合が多いです。
地震が来ると普段気にもならなかったものが、目につくようになるものなんです。
「これは地震の前からあったものだと思いますよ」
なんてことが多いと思います。

この中で、
「震度xxまで大丈夫なの?」
という質問は構造設計者泣かせなのです。。

気象庁が決めている「震度階」は極めてざっくりしていてアバウトだからです。

構造設計をするときは、「震度」ではなく「加速度」で設計するのが一般的です。
聞いたことある方もおられるかもしれませんが、「ガル(gal)」という単位です(最近はSI単位系になったので、使わない傾向があります)。

つまり、構造設計者にとって「震度階」と「加速度」の対応がどのようなものなのか、
統一された見解が微妙なかんじなのです(いちよう学会などで出している目安はあるのですが、工学的な意味づけが少ないのであまり参考になりません)。

昨日ブログで建築基準法のことを取り上げましたが、建築基準法の解釈を震度階に置き換えるということが行われたのは最近のことです。

なので、建築基準法に準じて構造設計をすれば、震度6強の地震までは建物が倒壊するまでに人命を守ることが可能である。。という見解になってしまいます。

「じゃあ、震度7が来たらどうなるの?」
という質問が必ず来ますが、、
これは、正直答えにくいのです。。

歴史的な大地震で、研究などでも頻繁に使われる観測データのある代表的な地震波で比較すると、

エルセントロ波・・・340ガル
タフト波・・・175ガル
八戸・・・225ガル
神戸海洋気象台・・・820ガル

いずれも、震度6〜7クラスの大地震ですが、かなりバラツキがあります。
この代表的な地震波の加速度で震度階で分類したら神戸は震度9くらいになっちゃいそうです。。
でも、実際はそういうものでもないのです。
それには、固有周期という考え方を取り入れていくとちょっと分かってくるのですが、ここではマニアックになるので止めておきます。。

構造設計って奥が深いんですよ。。

とにかく、一般的に知られている地震の知識だと、説明ができないくらい地震というのは訳が分からないのです。。まあ、自然には逆らわないほうがいいですね。

ちょっと、いい加減なまとめ方をしたので(汗)、、実用的なことを最後に書きます。
構造種別ごとの構造的な長所、短所です。参考にしてください。

木造の場合:
 長所・・・軽い
 短所・・・耐震性能悪い、防火性能に劣る、3階建ては台風でも揺れる

鉄筋コンクリート造(RC)の場合:
 長所・・・耐震性能が良い(低層の場合は強い)、防火性能極めて良い
 短所・・・耐震性能が悪い(中高層の場合は脆い)、重い

鉄骨造の場合:
 長所・・・耐震性能が良い(全般的に良い)
 短所・・・揺れる、防火性能は悪い(500℃程度で軟化)

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC):
 長所・・・耐震性能極めて良い
 短所・・・重い

注1)例外の工法もあります。
注2)コストや居住性能は評価してません。

コメント(2)

ブログにコメントして頂きありがとうございました。
拝見させて頂いて、とても勉強になりました。私は神戸の近くに住んでいるので、実際に建物が崩れているのを当時何件も見ました。そして神戸は火の海に。。。恐ろしい光景でした。あんなのがいつ起こるのか絶対的にわかるものではないので設計という仕事は責任が重いですね。大自然にはやはりかなわないのでしょうか。
この日本という土地に住んでる事をしっかりと把握していかなければと思いました。建物は商品で、建築士にとっては仕事=お金ですよね。だから姉歯事件が起った事に疑問は感じません。けれどこれから世間の目や企業が厳しくなる事で良い方向になっていくのかなと考えています。
しかし今回拝見させて頂いたブログの内容を考えると、ちょっと途方にくれてしまいます。学生の私には当然のように難しい問題で、目指すべき方向や、課題などは全く浮かんできません。
これからも拝見させて頂きますo(^-^)o

学生の時分にこれほどしっかりした意見を持っているのは素晴らしいと思います。あとは、実務を経験して現実と理想のギャップに四苦八苦しながら設計者としての目的を失わずにいければ良いですね。

また是非ご意見ください。
期待してます!

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